MAT's MAD MOVIES

カルト映画・B級映画…『歪な』面白映画紹介
ホーム
新作“脱線”レビュー
「歪な」映画目録
コラム
おススメ記事
プロフィール
お問い合わせ
M・ナイト・シャマランの新境地?『ハプニング』

 さて、『ハプニング』ですが、シャマラン名物の、ラストの

どんでん返しが無くなった事、シャマラン初の(米での)R指定

作品となった自殺オンパレードが話題になっています。それを

「新境地」として好意的に受け取る人もいれば、「脚本レベルが

更に低下」「悪趣味」とマイナスに受けとる人もいるようで。

 

しかし現在のハリウッドで、メジャーのお仕事で「作家主義」を

貫いている、シャマラン先生らしい映画である事は、本作も

変わりありません。シャマラン魂今だ燃えつきず!と私には

受け取れました。

 

この映画が学生の自主制作映画なら・・・、たかが「風」(笑)で

あそこまで緊張感を演出するのはお見事、実に安上がりで

アイデア賞もの。こんな馬鹿馬鹿しい事で緊張感を強いる映画は

(ホメ言葉)、他にはA・タルコフスキーの『ストーカー』位か?この

「恐怖の対象」が、『サイン』の宇宙人や『ヴィレッジ』の着ぐるみ

怪獣では、「低予算映画で、唯一お金をかけたのに噴飯物」と

いう昔のB級映画の様になりますから(笑)。はったりの見せ方

は変わらずインディーズ映画のお手本です、シャマラン先生!

(『レディ・イン・ザ・ウォーター』同様、「金かけてやる話か?

という疑問は残るが…)

 

また映画の中で「地球を揺るがす大事件」(今回は自殺だから描写

も安上がり。プロデューサーとしてのシャマラン先生、これはお得)

と平行して主人公達の日常が描かれるタッチも健在。但し「やっぱ、

家族はいいよねぇ~」という予定調和なお話は、キツいお話の方が

お好みの方には、「…そのまま死屍累々で突き進めよ」という不満

もあるでしょう(私もそうでした)。

 

また今回も大事件に平行して卑近な茶飯事を描き、その落差が

笑いを産むという定番のパターンは健在でした。世界の破滅より

夫婦のすれ違いが一大事…まあ実感はあります(笑)。しかも嫁

(『銀河ヒッチハイク・ガイド』のズーイー・デシャネル)の「浮気疑惑」

の相手がシャマランでは・・・そりゃあ一大事である(笑)。今回の

シャマラン先生は「携帯の声」で出演、お気づきですよね。

 

ところで自殺といえば、キリスト教圏ではかなりタブーのはず。それを

メジャーな環境で映画にするとは…と社会派に話は振りません(笑)。

人が次々自殺する映画と言えば、邦画に『自殺サークル』という作品も

ありますが、今回私が紹介したいのは『スターシップ・インベーション

(TV放送時タイトル 「スペース・ウォーズ UFO軍団大襲来」、別題

未来からの挑戦!第四次宇宙戦争」)』という1977年の作品。

 

原題はStarship Invasionsで、昔懐かしい世界的なUFOブーム

乗って作られた、『スター・ウォーズ』と同じ年の作品には全く思えない

(笑)チープな作品。ブームを支えた宇宙人ネタ(当時有名な目撃証言に

マニアックに忠実!)や強引なピラミッドパワー描写(是非雑誌「ムー」の

愛読者にお見せしたい)、安い特撮(『ウルトラセブン』のペロリンガ星人

の円盤を思い出す)が時代を感じさせてくれます。この作品の劇中の、

悪の宇宙人が地球侵略に使うのが「自殺光線」(笑)。地球に向けて

発射すると、地球人は勝手に自殺してくれるという、製作者大喜びの

リーズナブルな攻撃法。こんな映画ですが、クリストファー・リーとロバート・   

ヴォーンが出演しているので、B級カルトムービー好きの方は必見。

 

常に過去のB級映画からのパクリ疑惑が絶えないシャマラン、まさかこの

『スターシップ・インベーション』からアイデアを頂いたのか?

            

新作レビュー に戻る

 

ホーム に戻る