映画料金の安いファーストデー。何か映画でも見るべぇ、でも何見よか~。 何でもいいけど激しく見たい物も無し・・・じゃ、折角だしこんな機会で なきゃ見ない映画でも見るべぇ~。 と、激しく消極的な理由で我が家でチョイスされたのがこの作品。でも こんな作品こそ掘り出し物かもしれない・・・さてサンドラ・ブロック主演、 ちょっとSF・ミステリー・サスペンスの要素が有る(様に思える・・・)作品 『シャッフル』。さて如何なものであったのか・・・ *サンドラ・ブロックの恋愛映画ってウザイっ!という歪な映画ファンも多い でしょう。が、そんな彼女も若き日の姿を拝見すると・・・この1989年製作の、 雰囲気そのまんま、というか・・・単に眉毛濃いって言うか(笑)。 こういう女性が流行る時代も多分、いずれ来るよ、歴史が繰り返すなら。 ~注~ ストーリーに触れなきゃ書けない、よってネタバレ連発! ご了承の上で、以下お読み下さいね! 物語は郊外でヌルイ生活を満喫(?)していた平凡な主婦、サンドラ・ ブロックがある日突然、ダンナの事故死の報を受ける・・・ が翌朝、ダンナは生きていた。なんや夢やったんかいな・・・ところがその また次の朝、ダンナはやっぱり死んでおり、家は葬式モード。これは一体・・・。 それとも私がおかしくなった???
実に学習能力の低いサンドラ。そんなウザイ女は埋めてしまえ!という心の という導入で映画は始まります。紆余曲折の果てに彼女は、自分は通常の 時間と異なり~この一週間の曜日をバラバラに体験している事に気付く。 この映画の邦題『シャッフル』は、サンドラが本来順番に体験する曜日が 「シャッフル」されている事を、ご丁寧にも教えてくれるのである。この邦題を 親切と受け取るか、おせっかいと受けとるかはアナタ次第。 一週間の間とはいえ時間を前後して体験する事で、サンドラは従来の日常 生活では見えていなかったダンナの一面を知る事になる。またその他の体験 からも、自身が何気なく送っていた日常生活を見直す機会にもなる。そして・・・ 時を行き来している自分には、ダンナの事故死を阻止する事が出来るのでは! というタイムリープなお話がこの映画。改めて定義を示しますとタイムトラベル= 自分の意思で時間旅行、タイムリープ=自分の意志とは無関係に時間旅行、 という事になります。このラベンダーの香りに関係なく時をかけるサンドラ、この 事態にどう振舞いどのような決着が待っているのか?? さて、時間を飛び越える能力を持ってしまった主人公が、自身や周囲の者に より良い状況を作ろうとするが・・・結局ドツボに、というお話は色々な工夫が 傑作と言い切っても、これに異論を述べる方はそういないでしょう。
傑作に出ていた事を忘れてはいけない!脳天気にCMソングを歌う彼女 は良いじゃないか!あと、シュワは知事にはなったし(大統領はもうムリか)。 ・・・スナイプスは「ひゃっは~」と叫んでいた頃が人生の頂点か。 では『シャッフル』はこの「歴史(未来)改編」をどう扱っているのか?が・・・ 実はこういったSF要素にあまり関心のないお話の映画なのでありました。 邦題の『シャッフル』はタイムリープという、SF的な要素を強調しているが 原題の『PREMONITION』には「予感・警告=宗教的な予知」といった意味が あります。つまり映画でのサンドラは、自身の異常な経験をSF的なお話と してではなく、自分に与えられた啓示として取り扱っているのである。 実際、劇中でサンドラが神父さんにアドバイスを求める場面がある。ここで 宗教話に突入したらイヤだなぁ~、と思いましたが幸いにもそこまで神がかり なお話にはなりませんでした。「日常を空虚に過ごす者=ヌルイ生活の主婦」 は、「信仰の無い者」同様に、人生を充実させていないが故にこの様な啓示 =タイムリープな体験、に出くわす事があるんだよ、と。ほいじゃ、この啓示に サンドラ一体どないするねん?と、問われます。 つまりこの映画はSFである事よりも、漫然と日々生活していた主婦が奇妙な 体験を通して自分自身を、また同時に家族との関係を見つめなおすという事に 主眼を置いた、「アラフォー世代」向け昼メロSF映画と言えるの内容でした。 よって一般女性も楽しめる映画であり、同時にSF映画・ジャンル映画ファン には少々拍子抜け、な映画とも言えましょう。 という事で我ら「歪な映画ファン」には、チト不満の残る内容も作品。全てを理解 し未来を変えるべく奮闘するサンドラだが・・・結果は語るまい。しかし歴史って 奴は、過去に戻れば蝶一匹踏んだだけで変わるんだぞ!!だからアノ日に、 カ●スの死骸を片付ければ・・・せめてガ●スにシールを貼っとけばどんだけ・・・と、 SF的に色々突っ込んでやりたい部分もチラホラ。奥さんっ、そんなにヒマをもて 見て勉強しなはれ!と助言してあげたい。 *ちょっと脱線。タイムパラドックス物の映画は数あれど、 過去を弄ると現代は どう変わるの?その変化を時の波紋(時空波)によって表現した映画が、レイ・ ユニークに表現しているが・・・製作中のゴタゴタからか、2005年の映画に思えな い古臭さがある。キャサリン・マコーマック(&人類)のあんな姿に・・・爆笑! 同じくタイムパラドックス物の映画で、ご紹介したいのが1989年公開の映画 元に、タイムパラドックスが産む時空波を、「時震」として襲ってくるという表現 がB級映画ファンを喜ばせるユニークな作品です。予告編は下に。 http://www.videodetective.com/titledetails.aspx?publishedid=955 貼り付けられる動画が無かったので・・・(汗)。 出演作としても要チェック! この映画でサンドラは、遭遇した奇妙な体験から(幸いにも、神様を信じる事 ではなく)、漫然と日々を過ごすのではなく、家族と共に自分の人生を充実して 生きる(ダンナとのセックス含む)という、ありがたい(?)教訓を得たのであった。 全米の「アラフォー世代」はこの物語に共感するのでしょうか?? ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ この様に書いて来たので、この映画に関心を失った方もいるやもしれませぬ。 が、一つアピールしておきたい点が。この映画の冒頭~1/3あたりまで、サンドラ がタイムリープな状況に翻弄される部分での、音の使い方が実に見事。ダンナ の死を知らされ、また時が乱れて何が現実か判らなくなっていく状況を映像だけ でなく、音効の工夫によってで見事に表現しています。 具体的に申しますと日常の生活音を強調したり歪めたり、大きくしたり遮ったり して不安感を煽る表現がなかなかのモノ。これを味わえただけでも、映画館で 観た甲斐はありました。最後までこの調子で進めば・・・例えるならヨーロッパの 映画っぽくなったかも。ともかく昔のホラー映画(ならば怪奇映画、と言うべきか) の様な繊細な音作りが楽しめました。もっとも謎(サンドラの置かれた状況)が 解明されて以降は、今風なハリウッド映画のスタンダードな表現になりましたが。 またこの映画、「ダンナの遺体が・・・」というイヤなシーンがあります。が、ここも 直接的に見せる事を避けています。ここも女性向けな表現、「歪な映画」ファンは がっかりな部分かもしれませぬ。しかし間接描写で状況の辛さ、痛々しさを表現 しているのも一興。これも古風な怪奇映画の味わいが楽しめ新鮮でした。 映画館で映画を見れば、こういった凝った部分・製作サイドの職人的な仕事に 気付く事が出来る、といったメリットがあります。家庭で見ては中々そこまで目が 行き届かない(・・・私の集中力が無いだけ?)。私が映画館に拘る理由です。 もしこの『シャッフル』が、TVで良く出来た吹替版として放送されたら・・・SF的 要素は明確に表現され、それにより脚本上凝っている部分も楽しみ易くなるの では、と思います。その一方で映画館で実感できた、効果的な音の使い方は 判りにくくなるのではないでしょうか? ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ ところで!この映画視点を変え、ダンナ(Dr・ドームことジュリアン・マクマホン) の方から見ると、「ある日突然情緒不安定になった嫁に振り回されて、あんな 事に・・・」なんという悲惨な話だ。 しかもアノ瞬間に、「これ、もしかして生命保険を狙った嫁の陰謀?」との思い がダンナの脳裏に無かった事を祈りたい。散々嫁に引っかき回された上・・・ 浮気には失敗(笑)。ダンナの人生こそイイとこ無し!! してしまう(笑)。この作品でラジー主演女優賞獲得のシャロン・ストーンと、名前 からしてヤバすぎるロリータ・ダヴィドヴィッチの間で、心揺れるギア様。ついに ラストで心の内を爆発させた、公衆電話の一人芝居は気合入り過ぎで噴飯モノ。 その直後にジョン・ウーもデ・パルマも逃げ出す、スローで見せるカークラッシュに おけるギア様の表情は・・・ *ギア様の気合の入った芝居が楽しめる問題のシーン(笑)。この後に、これまた ギア様白熱のカークラッシュシーンが・・・(これこそお見せしたかった!) ・・・ほら『わかれ路』、実にコメディ映画でしょ(笑)?ギア様ファンゴメンなさい。でも これだから「アラフォー世代」向けメロドラマも、馬鹿に出来ないのである。 充分脱線したところで、『シャッフル』が皆様に送ったメッセージを、間違う事なく記し てこのレビューを締めさせて頂きましょう。 奥さんっ、日常を漫然と生きてはいけませんので、時にはセックスを しましょう!但し家族計画は慎重に! いや、ネタじゃなくってこれ真実なんだから・・・ホントの事なんすよ、これ!! |