私は『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』は映画館で何回見たか! そんな私にとって、石井輝男と吉田輝雄の“輝おコンビ”が始めて タッグを組んだ、『女体渦巻島』が劇場にかかると聞けば、こりゃあ 這ってでも行かねばならないのである!16ミリプリントだが全く 気にしない、暗く隔離された空間、映画館で見る事にこそ意義が あるのである!と高らかに宣言しよう(誰に対して?)。 で、鑑賞したのがこの作品。冒頭でいきなり舞台となる対馬が 説明される。…ふ~ん、かつてカサブランカと呼ばれたんだ(笑)。 まあ映画『カサブランカ』みたいな、ハードボイルド(ごっこ?)を したいんだ、という趣旨はよ~く分った。でも「日本のチベット」と 言われた某所よりはるかにマシか…。 という事で悪徳と退廃の島、対馬(やっぱり失礼な描写だ!)に やってきた吉田輝雄がカッコ良すぎる。普段から独特の言い回しが たまらん役者さんだが、初主演作の硬さも加わり長いセリフは 「快傑ズバット」を超えたクラクラ感。クセになります。なんで昔の 映画(特に新東宝)は、口調が妙にジェントルマンなんだろう。 『スーパー・ジャイアンツ 鋼鉄の巨人』の宇津井健もあのタイツ姿 で神妙に話すから…爆笑です。 脱線しました、。さて、女体が渦を巻いてるハズなんですが… 巻いてないやん(笑!)キャバレーを拠点に密輸、麻薬の取引、 そして女の人身売買(まあこのへんがタイトルの由来って事で)を 行う悪の組織を、組織をの一員でありながらそれを裏切る意志を 秘め、乗り込んだ吉田輝雄の活躍や如何、という展開に。 そして三原葉子がヴァンプ女優としての魅力全開!「こ~んやは 死~ぬほど 酔~いつ~ぶ~れ♪」って強烈な歌で踊るシーンは 必見!なお今回の上映は16ミリでしたが、映画館で見れた事は 満足していますが画面が暗く、強烈なカラー映像のシーンを見ると 35ミリプリントがあれば是非見たいっ!と思わされました。 なんやかんやあって天知茂以下、悪の面々と対決するのですが、 この映画では天知茂以上のもうけ役が吉田輝雄と張り合う殺し屋、 『恐怖のミイラ』の松原緑郎。ライバルとして対決するがラストの 銃撃戦で、男気から吉田輝雄を庇って撃たれ死んでしまう。それを l 見た吉田輝雄のセリフが、 「俺が女だったら、ホレるところだぜ・・・」 たまらん!(笑)。男なら吉田輝雄にこう言わせたいものである。 石井輝男ファン必見度 ★★★ 三原葉子ファン必見度 ★★★★ 吉田輝雄ファン必見度 ★★★★★(立ちくらみ必至!) 1960年 新東宝 監督 石井輝男 脚本 石井輝男・岡戸利秋(原作も) 音楽 渡辺宙夫 出演 (イチオシ!)吉田輝雄 三原葉子 天知茂 万里昌代 松原緑郎 2008年8月28日 シネマヴェーラ渋谷にて鑑賞(併映 『大虐殺』) |