先頃まで映画を撮らない大監督、でも『それでもボクはやっていない』 はヒットしてやはり大監督だったのよ、と証明した周防正行の脚本 デビュー作として有名なポルノ映画。 江戸時代から続く老舗下着屋の大杉蓮の娘、小田かおるは父の店の 宣伝の為に、ノーパン喫茶(古っ!)ならぬランジェリー喫茶を開店する (なんでやねん)。そこの常連客で下着メーカーに勤める上田耕一と イイ感じになった小田かおるだが、この上田耕一には下着ドロの 性癖がある事に気付いてしまった… という設定のもと、ロマンポルノの義務であるエロシーンと(まだこの 時代のエロ描写は大人しいもんですなぁ)「巨大パンティ・アドバルーン」 (笑)のイメージショットを挟みつつ語は展開します。大杉蓮と上田耕一と いう癖のあるベテラン二人の演技は楽しめますが、物語の基本ラインは 「初老のオッサンが、理解と包容力のある若い女性とイイ感じになる」、 という男にとってのファンタジーである事も確か。これをキレイに描けば 『Shall We ダンス?』に進化するのか? また大杉蓮のパートは妙に古風な生活感(古い日本家屋)があり、 同年周防正行が監督デビューする作品、『変態家族 兄貴の嫁さん』の 味わいと見る事も出来ます。物語は小田かおるが健気にも、エッチを 通じて上田耕一を更正させようとするが(正にボンクラオヤジの ファンタジー!)、所詮変態は変態、物語は悲しく終わるのである… この映画で脱いでおられる小田かおるは、ミス日本からポルノ女優に 転進された方。確かにエエ感じです。AVにも出演されていますので、 今も当時の作品のファンの方、あるいは美熟女となられてからのファンの 方も多いようですので、ご興味のある方は要チェックして下さい。私には 専攻外の分野、って事で…(笑) また周防正行の名前を通して有名な本作ですが、監督は水谷俊之。 本作からその後の作品、『ひき逃げファミリー』のブラックな笑いや、 『人間椅子』『ISORA 多重人格少女』のムードに通じるテイストを 見出だせるのか?何にせよ歪な映画ファンには注目の監督さんである。 なお、本作のクレジットで監督助手で富樫森の名前もありました。手元の 色々な資料では欠けている(助監は周防正行のみ表記される事が多い?) 事が多い様なので、参考までに記しておきます。 エロ度 ★★★ お笑い度 ★★★ 大杉蓮・上田耕一度 ★★★★★ 1984年 にっかつ 監督 水谷俊之 脚本・助監督 周防正行 撮影 長田勇一 出演 小田かおる 上田耕一 大杉蓮 佐藤桓治 麻生うさぎ 2008年9月10日 シネマヴェーラ渋谷にて鑑賞(併映 『とむらい師たち』『草迷宮』)
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