実は大昔、伊丹の映画館での、オールナイトで見て以来の鑑賞。 関西方面の趣味の良い方には判ってもらえる発言(?)、という 前振りはおいて、ここぞのシーンでパートカラーになる愉快な作品。 一応ポルノにしてホラーですが、以下の事情により「珍品」とします。 お話は良家の女性が、財産目当てに結婚した男とその情婦に無残 に殺され、それに協力した医者と看護婦を含めて、首だけで化けて 出て懲らしめるという、勧善懲悪な内容を、お約束のピンク映画な シーンに怪談まで交えて展開。『生首』も『情痴』もある、いかにも 大蔵映画らしいが、看板に全く偽りの無い作品(笑)。 売りであるピンクの部分であるが、乳は見せるが絡みは外すという 奥ゆかしい演出。その代わりなのか?女優の腋毛は大写し(笑)。 サービスのつもりなのか?続いて生首で化けて出るシーンであるが、 大写しか判り易い合成で処理。しかし演出は良くできているので、 決して生首は失笑ポイントでは無い(…と思う)。あと情婦がバチが 当って顔面大火傷、その「顔面もんじゃ焼き」状態メイクも有り。 で、肝心(?)のパートカラーであるが、モノクロがカラーになるのは エロシーン2回、血染めのハンカチなどの一瞬カラーが2回、そして ラスト、大金を巡って男・情婦・医者・看護婦がバトルロワイヤル状態 (場内爆笑)のシーンの計5回。狂乱の果てに悪は滅びたのであった。 こう書くと実にくだらぬ映画と思われるかもしれないが、室内のシーン とかは手堅くまとまっているし、あと女が眠らされ、線路に寝かされ (首がレールに!)列車が来て首がコロコロっ、てシーンは古き良き 怪奇映画の味わいで、決して悪くありません。 こういう愉快な映画を紹介すると、チープなポイントを冷笑する様で 誠に申し訳ないのだが、これも映画の愛すべき要素、と受け取って 頂きたいのであります。が、この映画を真に楽しむ方法が実はあるん ですよ!昔伊丹で見た時の、爆笑鑑賞法をお教えします。 その方法とは、この『生首情痴事件』の翌年の大蔵映画の作品、 『怪談バラバラ幽霊』(笑)と続けて見る事!『怪談バラバラ幽霊』は 『生首~』から『~バラバラ~』にパワーアップしているのだが(笑)、 良家の女性がエライ目に合い殺され、化けて出るという話は一緒。 パートカラーも一緒。エロシーンでムーディな音楽が流れるのも一緒。 そして昔の記憶なのだが…間違い無かったと思う…良家の女性が、 我が身の境遇を嘆く「死んだお父様」の写真が一緒なのである(笑)! 小道具使いまわしか?誰の写真なの??そしてラストのカットに お花を見せるのも一緒…ともかく色々と似すぎていて大笑い。 主要製作スタッフがまったく同じではあるが(役者さんは違うよ)、 あまりのコピーぶりに爆笑必至である。こういう楽しみは2本立て (あるいはそれ以上)の興行ならではのお楽しみですね! 生首度 ★ 情痴度 ★ 失笑度 ★★ 『怪談バラバラ幽霊』と二本立て度 ★★★★★ 1967年 大蔵映画 監督 小川欽也 脚本 津川京一 音楽 長瀬貞夫 出演 鶴岡八郎 火鳥こずえ 高月絢子 泉田洋志 2008年9月17日 シネマヴェーラ渋谷にて鑑賞(併映 『丑三つの村』) l
|