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カルト映画・B級映画…『歪な』面白映画紹介
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魂の妄想映画、『無人列島』

 いかにもアートな、インディーズな作品である。私はどちらか

言えばエンタメ系の作品が好きなので、金井勝監督作品を

見た事がありませんでした。でもこの人の伝説的カルト映画が

見れるとあっては、見ない訳にはいかないのでありました。

 

主演は現在も演出家として活躍中の、当時はアングラ演劇で

活躍した串田和美。修道院から逃げ出したちょっとばかり

「カジモトさん」(『ノートルダムのせむし男』です)な串田和美は、

連れ戻され尼僧らに裁判、折檻の後D・クローネンバーグな

性交の果てに、背中から子を出産(!)する。彼はその子と背中

でシャム双生児状態、そんな二人四脚の姿で放浪の旅に出る。

その子を殺害後、彼が出会い見たものは…

 

とお話を紹介したものの、実際の映像を文字にするのが虚しい

実にアートな作品。演劇好きな方や自主制作映画のテイスト、

もしくはD・リンチの暴走ワールドが好きな方は必見の、カルトな

味わい爆発の作品。映画には「ねずみのよめいり」の朗読

観念的なセリフ、新聞を貼る男、暴行死した女から生まれた「?」

との対決、国会に日本刀を手に斬り込んだ果てにあったのは…

と恐るべきイメージの羅列、好きな人にはたまらんでしょう。

 

といった点に感心しつつ私のような凡俗は、前半の荒野ダラダラ

歩きに『死の手マノズ』か『ロボットモンスター』を思い出し、別録の

セリフには自主制作映画風味を感じ、突然天空に現れる笑顔には

『テレタビーズ』を思い浮かべてしまった…と正直な感想をインテリ

ぶらずに告白しよう(笑)。

 

今見てもインパクトのある作品ですが、当時の時代背景も理解して

おいた方がより深く楽しめるかもしれません。決して深読みを要求

する作品ではありませんが、「金嬉老事件」など若い方にはご存知

無いかも、な時事ネタ要素も有りますので。またこの映画で活躍の

街頭パフォーマンス集団「ゼロ次元」に興味を持った方には、難しい

演劇の本より『にっぽん'69 セックス猟奇地帯』を見る事をお勧め

します。映画って当時の芸の記録としても貴重ですね。

 

アートな映像作家、金井勝はまだまだ現役で、また自身の作品に

ついて積極的に語る方ですので、興味のある方はそちらもご覧

頂くべきかと提案いたします。でもこの映画で、私が一番グッときた    

シーンは「MP40短機関銃を持った尼僧の姿」であった、と、これも

また正直に告白しておこう…。

 

アート度 ★★★★
アングラ劇度 ★★★★

尼さん(シスター)度 ★★★

 

1969年 かない・ぷろ

 

監督 金井勝 脚本 富田雪 金井勝 山崎佐次 

撮影 鈴木正美 美術 山崎佑次

 

出演 串田和美 竹田郁 佐沢洋 新井純


2008年9月1日 シネマヴェーラ渋谷にて鑑賞(併映 『鯨神』)

               

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にっぽん'69 セックス猟奇地帯 を読む

 

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