アクションスター、いまや懐かしい響きの言葉。現在その活躍は昔に 比べればやや下火に。今は体を張ったアクション出来る人がスターに なる事より、、スターにアクションさせる事が主流となっている時代です 人が頑張っておりますが。 さてそんな時代でもアクション映画一筋に生きる役者がいます!彼ら は悪党と戦い、軍隊と戦い、テロリストと戦い、コメディアンと共演し、 ようなトンデモ設定も)、コメデイに挑戦し、女装し(シュワ知事は妊娠 までした・・・)、お約束とはいえ大変ですなぁ。 そんなアクションスターの一人、ヴァン・ダムがセルフパロディな役に 挑戦!という本作品。コメディなのか?どんな切り口なのか?最近の ヴァン・ダム映画はあまり見ていないが、(『シンデレラ・ボーイ』では てからの付き合い・・・)であるヴァン・ダムの新境地、目撃せねば! ! でもヴァン・ダムもアルバート・ピュンも・・・今は難儀ですなぁ(笑) ~~~以下ネタバレ含む。ご注意! さて『その男ヴァン・ダム』ですが、結論から言うと微妙~な映画です。 ここに目を通してくださる奇特な方なら、どんなお話かはご存知とは 思います。落ち目になり私生活に振り回され、強盗に間違われるヴァン・ ダムの物語。冒頭の長回しアクションシーンで掴みはOK、以降笑える コメディ映画に仕上げっているかと思いきや、ちょっとアートな(?)手法 が現れ出し・・・中途半端な仕上がりになっています。 映画の映像は白黒に近いセピア調の色彩。アート映画を意識してる? かもしれませんが、監督も撮影もあまり実績の無い新鋭。室内シーンと 屋外ロケシーンの色調を一致させる、お手軽な手法として使っただけか? とも思えてしまいました。 この映像とアートを意識した実験的な部分と、その昔テレビ東京のCM で「ヴァンダフォーっ!」と叫んでいた千葉繁つながりで、押井守監督の 『紅い眼鏡』を思い出したのは私だけだろうか?? そして劇中最大の見せ場、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが、セットから あがり「映画を離れ」、芸術っぽく語れば「第四の壁を破る」演出により ヴァン・ダムがカメラ目線で我々に自らを語る・・・「俺も色々あったけど、 大変だったんだよぉ~!」と涙を流し訴える姿。自らを赤裸々に語るヴァン・ ダムに場内は感動モード。映画の評でもこのシーンを熱く語る方多し。 *閑話休題。 カメラ目線で語りかける映画も数あれど、特にそれが 暴走している映画といえばC・スレーターの『カフス!』。ヴァン・ダム と「落ち目スター」つながりで紹介した訳ではありません・・・(笑)でも 当時は女性ファンがこの演出にクラクラしたのか? 今となってはM・ジョヴォヴィッチ出演初期作品としても貴重な一本。 しかし!ヒネクレ者の私はこのシーンで爆笑してしまった!私はスターの ゴシップには興味は無いが、ヴァン・ダムといえば・・・海外(特に米・仏・ ベルギー)では言動がヤバい、「天然」か「イっちゃってる」というか(笑) そんな人物として有名。昔あった映画誌「プレミア(日本版)」に載った ヴァン・ダムのインタビュー・・・ではなく、「取材申し込みで電話かけたら、 その会話が面白すぎて載せちゃった」という記事に爆笑した事を改めて 思い出してしまいました。 彼のこの面は『その男ヴァン・ダム』の劇中でも、ヴァン・ダムのテレビでの 発言が妙にウケているシーンで表現されています。この映画の製作にも 一枚噛んでるヴァン・ダム、「俺様をネタにするなら、俺様演説のシーンを 入れてよ!」と言ったかは定かでないが・・・この熱演、ヴァン・ダムの天然 な部分がかなり入っているぞ!と見ました私は。 えっ、それはうがち過ぎで不遜な意見?ヴァン・ダムもそんな自分に反省 した上でのこの発言?そう思いたいですが、ヴァン・ダムは本作プロモー ションでの来日をドタキャン(理由は不明)。しかしその直前のNYにおける プロモーションキャンセルの理由は「もらった子犬の一匹が病気になり、 その看病の為・・・」だって。言動変わってないじゃん、ヴァン・ダム! 昔話題になったが、こんなヴァン・ダムって引田天功と結婚したら、 実に言動がお似合いの二人・・・になったと思う。 さておき『その男ヴァン・ダム』は、コメディとしてはキレが悪く、実験的な 試みも中途ハンパ。監督とヴァン・ダムのどっちが主導権を握り、何を やろうとして作ったのか今一つ判らない作品、と感じてしまいました。 そんな私が一番ウケたのは・・・「ジョン・ウー」ネタではなく、強盗一味の 一人のヴァン・ダムファンのおっさん。おっさんのようなアクションスターの 信者は、若き日にスターのファンとなりスターと共に年を取り、エエ歳でも 落ち目のアクションスターのファンをやっている姿は、若いモンに全く理解 されない・・・不覚にも可笑しさと悲哀、それ以上に共感を覚えた(涙) 過去にアクションスターやアイドルスターに惚れた歴史のある人、この おっさんの姿に、自らを感じるんじゃないの・・・と思ふ。 結論!『その男ヴァン・ダム』はテレビ東京で吹替版を放送すれば、更に 面白く見れるはず!その際レンタルビデオ屋の一人か強盗一味の一人 の声は、千葉繁でお願い致しますっ! |