~オープニング~ 1941年、ベラルーシはナチの炎に包まれた! 海は枯れ、地は裂け、あらゆる少数民族は絶滅したかに見えた。 ・・・だが、ユダヤ民族は死滅していなかった! という『北斗の拳』風の不謹慎なフレーズを思いついてしまった。映画の主人公で あるユダヤ人の救世主、ピエルスキ兄弟は四人兄弟。その顔触れを紹介すると 長兄=顔は確かにラオウっぽいでしょ?ダニエル・クレイグ 次兄=トキにしては武闘派に過ぎる、リーヴ・シュレイバー 三男=子役時代と比べると、もはや「俺の名を言ってみろっ~!」 状態な面になってしまった(笑)、ジェイミー・ベル 四男=救世主にしては顔が『ハリポタ』のロンっぽい子役(なんじゃそりゃ) こんな事を映画を見ている最中に思いついた私はアホでしょうか?ハイ、間違い 無いと自覚しています。ちなみにナチの兵隊がモヒカンで火炎放射器を持って 「汚物は消毒だぁ~」・・・なんてシーンはありませんので念の為。 『ラスト・サムライ』といえば歴史を捏造した珍作であるが、日本人はそれに怒る事 はなかった。なんせ「武士道万歳!」映画だもんね。時の首相もホメたはず。歴史 が捏造されても、心地よい内容なら許してやるって姿勢はホメられるべき態度か? さて。映画における歴史の捏造は多々あります。まずは意図したプロパカンダ的 (政治的・宗教的・・・いろんな意図で映画は作られますから)意図で作られた作品 ではなく、娯楽として捏造された映画について紹介していきましょう。 歴史的人物の伝記的ドラマを、史実に可能な限り忠実に再現しよう、とすればそれ こそ大河ドラマ並みの話数が必要。それを2時間、せいぜい3時間の飽きない映画 に仕立て上げるには・・・という口実でハリウッドの映画は、歴史を映画的に飽きる 事がない演出が出来る様に歪めて・・・実在の人物の登場時期・行動を変えたり、 実在の複数の人物を一人にまとめたり・・・創作する事が多々あります。 メル・ギブは、キリスト教徒の為に、歴史的に正しく再現した(?)拷問映画= に映画的には実に面白いから、更に困ったものである。 さんざんネタになっています。この動画、動かないのは権利対策でしょうか? そもそも『サウスパーク』はここで見れます!!このネタを扱ったシーズン11の、 「Imaginationland」3部作は傑作です! ↓ http://www.southparkstudios.com/ に登場するマイケル・ダグラスの米人ハンターは捏造された人物、ヴァル・キルマー したのは英軍、そもそもこんな戦いは無ぇ・・・etc。なんでイギリス絡みのハリウッド 映画ばかりあげたかというと、これらの映画は「アメ公~歴史を変えやがって~!」 とイギリスから抗議の声が上がった作品だからなのです。 (中国の)トンチキ描写に文句を付けたレベルの騒ぎではない、史実を歪めたイギリス 舞台のお話に、イギリス人が怒り狂うのはしごく当然。日本人は『ラスト・サムライ』を これらを踏まえて歴史物の映画って奴は、教科書代わりに受け取らず、講談レベルに
エンタメなんだよ、との認識は常に持つべし。日本が舞台の時代劇なら、この鑑賞態度 を皆様当然身に付けているはず。が、外国が舞台のお話となってしまうと・・・ 「へぇ~、JAPANのRONINもNINJAも実に凄いですねぇ・・・、ぶりぶりってNICEな 拷問ですねぇ~」というレベルの判断を、異国の歴史や文化が舞台の映画には行って いないと言い切れるでしょうか?私も少々自信がない。こう考えると「これは捏造で~す」 と、少し考えれば理解出来るモンド映画って奴は、本当は良心的な存在だったのか? ハリウッドの「映画的捏造」はけしからん!・・・でも「映画的捏造」って奴にはもう一つの この映画はアフリカ・シエラレオネを舞台に、世界各国で華やかに扱われるダイヤモンド 採掘の背景に、現地で繰り広げられる暗い部分(それが内戦の資金源・・・腕をぶった 切る民兵や、クスリ漬け少年兵の存在など)を、余す処なく見せる硬派な映画です。 *これはダイヤモンドではなくコーヒーのお話ですが・・・こういった社会派テーマの のドキュメンタリー映画は、最近でも単館系の公開では関心の高い層を集め、結構 ヒットしていたりします。ドキュメンタリーに現れた「真実」も、作家の視点という一面的 な部分もありますが、作家の姿勢を踏まえれば実に身になるものです。 が硬派な映画であると同時に、ディカプリオ様も出演の良心的エンタメ作品。広く一般 の方々にお楽しみ頂くべく、上記のヘビーなシーンは流血ショーにはなっていません。 ジャイモン・フンスーが少年兵となった息子と(都合良く)再会出来るラストは、ハッピー エンド好みのハリウッド映画そのもの、でも泣ける・・・実に映画的に高い完成度。 実は『ディファイアンス』という映画にも、この『ブラッド・ダイヤモンド』の臭いがします。 ピエルスキ兄弟はユダヤ人1000名以上を匿い救ったが、じゃあその食い扶持は? 地元住民から徴発(・・・まあ、略奪)しています。故に反ユダヤ感情以外の要素でも 地元住民に嫌われ・・・こんな一面を映画では逃げる事なく、「さらりと」紹介・・・実に 「さらりと」。議論を呼ぶ程、深く掘り下げも見せ物にもせず物語に組み込んでいます。 他にも「家族を殺した相手への、嫌な報復劇」「ユダヤ人コミュニティの中での、殺し を含む権力闘争」「ドイツ兵によるレイプ」「ロシアの冬の森での餓え・病の描写」 「捕らえたドイツ兵を虐殺」など、ヘビーなテーマを一般観客の鑑賞に堪えるレベルで 織り込んでいます・・・これを「広く世界への問題提起」と受け取るか、「ハリウッド映画 らしい、政治的にも表現的にも甘っちょろいヘタレな描写」と見るかは、あなた次第。 象徴的なのが戦闘シーン。ピエルスキ兄弟らユダヤ人とドイツ軍の戦闘シーン、 周囲に銃弾が飛び交い砲弾が炸裂、戦場の渦中でダニエル・クレイグは耳キーン、 シーンがあります。が、『プライベート~』と異なり人体は炸裂しません。流血ショー を見せろ!と言わないが、「良識派」E・ズウィックらしく人が吹っ飛び倒れるだけ・・・ 以上に評価の割れる人物・・・より過酷な環境を生き延びねばならなかったし、 自ら手を汚して闘わねばならなかったし・・・この人物を知る入門書としては実に 適した映画。が、実話をもとに創作した人物のお話『ブラッド・ダイヤモンド』と、実在 の人物を描いた『ディファイアンス』、同じ手法で「一般的観客にも楽しめる、良心的 エンタメ作品」としたのは正解だったのだろうか?との疑念も生じる。 もし私が世に言う「陰謀論マニア」だったら、「こりゃハリウッドを牛耳るユダヤ人に よる(この時点で既に不正解)、ユダヤ人万歳映画でねぇ~の!」と珍説をぶち 上げられる事も可能な隙のある作品、と評価する事も可能です。 しかし今日本で、これだけ社会派な問題を取り上げた劇映画が、全国公開レベルで 製作できるのか(最初っから思想的、宗教的に傾いて作っている映画は別だけど・・・ レベルが違うよね)?とも考えさせられる作品です。 おっと、『闇の子供たち』は頑張っているよね・・・ ↓ http://www.yami-kodomo.jp/ *エンタメとして歴史を捏造、あるいは傾いたメッセージを込めて作るにしても、 お笑いにするにしても・・・この映画位作り手の姿勢はハッキリして頂きたいもので 上で紹介した『サウスパーク』もネタにしたが、登場は無理だった『ムハンマド 風刺漫画事件』。これを描いたドキュメンタリー映画が作られたというので動画を 探したが・・・無かった。ググってみた時、妙に接続が切れたのは偶然?(笑) 『~ブライアン』発禁けしからん!ムハンマド肖像画?異国の文化・宗教は尊重! 日本のマスコミ的優等生な態度だが、同時にダブルスタンダードって奴でもある。 ・・・「人生の良いところを見て 生きていこうよ~♪(口笛)」 ハリウッドの社会派娯楽大作を見るときは、エンタメな表現については「JAROって 何ジャロ?」をアテにせずまずは素直に楽しみ、社会的メッセージ性があればそれに 関心を抱けた事を感謝し、その興味を深めたければ更に掘り下げてみる。このような 姿勢が好ましい態度でしょうか?映画の鑑賞も歴史小説を読む態度で臨みましょう。 私はピエルスキ兄弟の存在を教えてくれた『ディファイアンス』に感謝しております。 えっ、それでも歴史の捏造は許せん?正しく再現すべき? 映画になってしまっても良いというのか!! 何かそれじゃぁ、腐女子やアッチ方面の人が喜ぶ映画になるなぁ(笑)昔イタリア 史劇映画(ヘラクレスやサムソンや、ペレペラ衣装&サンダルのマッチョ大活躍!) を上映している劇場が、アッチ方面の方々のハッテン場になっていた、という話を 思い出した・・・イカン、脱線が過ぎる! ・・・「人生の良いところを見て 生きていこうよ~♪(口笛)」 |