私、大学生の頃、「映画見」の師匠がいました。師匠曰く、「自分
が信頼出来る映画評論家を見極め、その人の勧める映画を見る
様にすれば、ハズレは減るよ」。この教えは未だ守っています。
そして今、敬愛して止まない柳下毅一郎さんと「破壊屋」さんが
尋常でなく(笑)推している映画がある。そう、それが『ボディ・
ジャック』である!!
柳下毅一郎さんのご紹介↓
http://garth.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/2008-9f28.html
本当に面白い、「破壊屋」さんのご紹介↓
http://hakaiya.web.infoseek.co.jp/html/2008/20081111_1.html
こうなったら意地でも見ねば、と勇んで鑑賞してきました。
結果は・・・
「なんとも貴重なモノを見させて頂きました!!」
映画の内容については「破壊屋」さんが完璧に、ツッコミ所も
押さえて紹介してくれていますので、興味のある方は是非この
愉快な記事をお読み下さい・・・って、それではテメエでは何も
していないだろうがっ・・・!
ところで、この作品の原作は「幸福の科学出版」から刊行されて
いる(・・・)。つまりこの映画も「メッセージ性が有る」作品な訳で
ありますが、これがしっかりエンタメしている点でも、ツッこんで
楽しむにしても、映画として良く出来ているのである。ビデオ素材
で作られた作品ののだが、そんじょそこらのVシネよりは映画と
して完成している(と同時に愛すべく壊れてもいる)。映画好きを
自認する方なら、(歪んだ)愛情を持って見れると断言しよう。
冒頭は1969年、学生運動全盛期時代の主人公らが紹介される。
で物語はその20年後が舞台になるのだが・・・予算の都合か、
どう見ても現在(笑)。ありがちだが「遠い過去」より「近い過去」
の方がアラが目立つ。例えば思いっきり今のパソコン使ってる・・・
など、低予算の苦労を実感してしまった。
ところがこの後の展開は非常に丁寧。役者さんの演技も、映像・
編集・音共に完成度高し。正直冒頭を見て「こりゃ痛い映画かな」
と思った自分を恥じました。『ボディ・ジャック』より酷い映画いくら
でもあるぞっ、『ボディ・ジャック』の爪の垢を煎じて飲んだ方が
イイんじゃないのっ!という作品を、アナタなら思いつくはず。
・・・但し設定のトンデモぶりはお笑いです。霊が「ボディ・ジャック」
する、悪い霊に「ボディ・ジャック」されないように、心正しく生きて
いこう、というのがテーマの柱だけに、これらの表現は避けて通れ
ない。主人公の憑依表現(体が自由にならないよっ~なロボット
ウォーク)はともかく、色や金に迷って低俗霊に憑かれた女の
表現は・・・酷いというより寒い。
そんなこんな笑い所はありながら、映画自体は破綻せず完成度
を維持しながら進行して行く。皮肉でなくお見事。だがクライマッ
クスに怒涛の嵐が待っていたっ!主人公の妻に危機が迫る!
主人公の娘にもストーカー(笑)が迫る!すべてがマンションの
一室で対決する!その波乱の展開は・・・ありえへん(笑)。
このシーンはもっとヘッポコに撮られていたら、爆笑必至のシーン
思い出しました。あの映画も輪廻転生モノで少々トンデモ設定、
しかしそれ以上に、全体的に格調高く撮られていながら、クライ
マックスの「ハサミを使った殺しのドタバタ劇」の愉快な描写に
爆笑してしまった記憶が蘇って。
この次のシーンが、霊同志の因縁の対決。このチャンバラ劇が
アイデア賞もので見応え有り。その対決の行方や如何に・・・と、
「ある方」が『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』の明智小五郎
の如く現れイイとこ取り(笑)。そして最後に、明日から家族で
清く正しく生きて、「革命」を起こそうっ!・・・と、おそらく製作上
ノルマであろう描写にて終劇となるのでありました。
監督(兼プロデューサー)は、これが初監督となる倉谷宣緒。映画
の企画・製作畑を歩いてこられた人物。この『ボディ・ジャック』を
製作した「べんてんムービー」を立ち上げたのもこの人物。
私事ながら興行の仕事をしていた折に、「べんてんムービー」の
作品にも関わっておりますが、難しい環境の中で映画を作り続け
ている人物。本作製作の内幕は知りませんが、スポンサー&メッ
セージ付の映画の中で、映画職人の仕事は貫いたのかな??
と現在感じております。
ところで、私がキネカ大森でこの映画を見た時も、柳下毅一郎さん
と「破壊屋」さんの仰った通りに・・・主題歌『SUN CHILD』の、
歌うはTOKMAご本人によるミニライブが始まったぞっ(笑)!
オチは「映画館・ジャック」なのか~っ!
上映前に告知もアナウンスも無かったので、知らない人は呆然、
パニックだよ・・・両氏の警告、じゃなかったご指摘に感謝(笑)。
誠に失礼ながら都合もあって、私はライブ開始早々謹んで退散
させて頂きました。最後まで油断出来ない映画『ボディ・ジャック』
は、キネカ大森でのロングラン(公式HP発表)を経て、(2008年)
11月29日より銀座テアトルシネマへ拡大だっ!
『ボディ・ジャック』全国制覇の日も近いぞっ!こんな貴重な作品、
「信者」だけのモノにしてはいけないぞ、歪な映画ファン諸君!
魅力的なこの作品、見ない手はないぞっ!!