さて、前回は『極底探検船ポーラーボーラ』についての小谷監督の トークショーでの発言をまとめました。DVDの特典ではどの様な事を 語っておられるのか・・・。 しかし私には、他の合作作品やアーサー・ランキン・Jr氏との関係 など、疑問になっている事がまだまだ山積。そこで、ここはご迷惑を 承知で直接お尋ねするしかない! 有り難い事に、小谷監督は今回のAN上映に最後まで立会い、休憩 時間にはロビーにて、ファンの質問にも気さくに応じておられました。 これは積年の疑問の幾つかは解消できるチャンス!と、いう事で 監督のご好意に甘え、幾つかランキン=バス プロとの合作について 質問させて頂きました。(以下『』内は監督の発言・要約有り) Q 2004年、浅草東宝で監督作品の特集ANが行われ、トークショー のゲストにアーサー・ランキン・Jr氏が来ましたが、その時氏は特集 ANの為に来日されたのでしょうか? 『ええ、その為だけに来日してくれました。彼は大変な知日家で、 親日家でもあるんですよ。』 ・・・本当にそうだったんだ! Q 特撮シーンが少なく、ほぼ全編がバミューダで撮影された作品 『The Ivory Ape』も監督が撮っていますが、これは アーサー・ラン キン・Jr氏に監督の演出力が信頼されていたからでしょうか? 『それは、彼が僕の演出力を買ってくれたからだと思います』 『 『The Ivory Ape』は、当時バルセロナ(の動物園)にいた、白い ゴリラにヒントを得て、アーサー・ランキン・Jrのアイデアで作られた 作品で、その作品の演出を僕が任されました。』 ・・・なお「バルセロナの動物園の白い(アルビノ)ゴリラ」は、2003年 に死亡するまで、同地の動物園で飼育されていたゴリラと思われます。 60年代末から当地で飼育され、動物園の人気者であったそうです。 さて『ポーラーボーラ』&ランキン=バス プロ合作作品については ここまで。 トークショーでは、本日上映される他2本についても話されて いました。 監督、司会(『ポーラーボーラ』DVDを出した東宝事業部の方)に 『(東宝事業部には)東宝作品でもない(『ポーラーボーラは』円谷 プロ作品をDVD化してもらい、大変感謝しています。』 『が、(私の)東宝作品にまだDVDかされていないものがあって・・・』 『自己規制してるんじゃないの?本当はこの話したいんだけど(笑)』 『・・・ある宗教の事とかで・・・とか・・・(ゴニョゴニョゴニョ)』 司会の方「・・・(汗)」 監督のウケを計算した発言でしたが(場内笑わせてもらいました)、 そんな曰くがあり、日の目を見ない本日の併映作『急げ!若者』 『愛の嵐の中で』についても語ってくれました。 『急げ!若者』はフォーリーブス主演の歌謡映画。東宝プログラム ピクチャー末期の作品ですが、映画ファンのツボにはまるシーン多し。 また小谷監督とこの後、多くの作品を共にし後に黒澤明映画の撮影を 担当する、撮影の上田正治氏と初めて組んだ作品でもあります。 (小谷監督と上田氏は、この後多くの映画を共にし、『極底探検船 ポーラーボ-ラ』『武士道ブレード』、本日上映の『愛の嵐の中で』も 氏による撮影作品。) 『愛の嵐の中で』は桜田淳子主演のサスペンス映画。70年代末期の アイドル主演映画、と決め付けるなかれ。脇の役者さんのヤバすぎる ・・・じゃない楽しすぎる仕事が必見。これも映画ファンには必見! この2作品の、監督のトークショーでの発言&作品に対する質問の お答えを含めたレビューは以下に。ご覧頂ければ幸いです。 レビュー → 急げ!若者 愛の嵐の中で さて、トークショーも最後になってまいりました。 『(テアトル新宿のある)新宿は助監督時代、新宿昭和館などで映画 を見たり、酒を呑みに来たりジャズを聴きに来たりする場所でした。』 『その新宿昭和館に私の“ゴキブリ刑事”(『ゴキブリ刑事』『ザ・ゴキ ブリ』)がかかったり、コマの劇場で“若大将”がオールナイトで上映 されたりした、思い出の場所です。』 ~(注)~ 『ゴキブリ刑事』『ザ・ゴキブリ』は劇画原作・渡哲也主演の 作品。この作品の渡哲也=鳴神刑事が、後の刑事ドラマの渡哲也= 『大都会』、そして『西部警察』の大門の原型である事は有名。 また小谷監督は加山雄三の『俺の空だぜ!若大将』で監督デビュー。 その後草刈正雄(!)の若大将『がんばれ!若大将』『激突!若大将』 を撮影している。 『本日は映画とジャズが似合う街、ここ新宿に呼んで頂いて、本日は 本当に幸せです』 こうしてトークショーは終了しました。上記しましたが、監督はこの後も 最後まで上映に立会い、休憩時間に失礼ながら私の疑問を幾つか 尋ねさせて頂きました。 DVD発売に合わせ、新たなマスター版で上映された『極底探検船 ポーラーボーラ』、なお字幕も新たになりその監修に小谷監督も参加 されたそうです・・・実に面白かったです。そして2本の併映作品も、 レビューをお読み頂ければお判りの通り、見逃すには惜しいクセ者な 作品。これを機会に世に出れば・・・と願っております。 なお、このレビュー中の監督の発言は、私のメモを元に要約させて 頂きました。文章中実際の発言との違い、また不適切な部分など ございましたら、指摘頂ければ幸いです。 (了 ) |